個人だけでなく会社の台頭も見られるyoutube。
地方テレビ局では、どのように活用しているのか知りたい。
映像のプロはyoutubeをどう位置付けて
テレビでの番組放送とどう区別しているのか気になる。
テレビ局に就職したらyoutubeを使用する仕事も
できるのか教えてほしい。
テレビ業界でもyoutubeを使用した取り組みが
多く見られるようになっています。
番組や番宣CMのアップロード、
アナウンサーが登場する動画など
様々な使用法でキー局や地方局でも活用されているんです。
テレビ局とyoutubeはライバル関係のようなイメージがありますよね。
ただ、逆に持ちつ持たれつな部分もあります。
今回は、テレビ局のyoutubeを使用した仕事内容について
紹介していきます。
メディア関係の仕事はたくさん!テレビとyoutubeの違いとは
Contents
テレビ局がyoutubeを活用する目的
テレビ局がyoutubeを使用する目的は、
大きく以下の3つです。
・自社で制作した番組のアップロード
・番宣
・アナウンサーの認知度アップ
自社制作番組のアップロード
リアルタイムや録画での視聴率が高かった番組は、
youtubeで何度も見られるようにアップロードされるケースがあります。
テレビでは録画をしていなければ1度しか、
録画していても家にいるときにしか観ることができないので、
最近ではhuluやTVerなどの動画配信サイトのほかに
youtubeを使用することも増えてきているようです。
よくテレビ番組をアップロードするのは違法だといわれていますが、
それは番組を制作したテレビ局の許可なく
無断でアップロードした場合です。
自分たちで制作しているものに関しては、
全く問題ありません。
ただ、BGMはフリー素材や
著作権がテレビ局にあるものでないといけないので、
テレビで放送した時に有名アーティストの楽曲を使っていた場合は
著作権フリーの音楽に差し替えるか、
BGMなしの状態で搬入することになっています。
番宣
こちらも番組のアップロードと一緒で、
著作権に配慮した形で搬入します。
番宣CMは特に
録画をすることができず、
放送タイミングが分からないうえに、
早朝や深夜の空いている枠での放送になるので
訴求力が弱めです。
youtubeを使用することで
いつでも誰でも観ることができるようになり、
アップロードされた番組を観た流れで
観てもらえるというメリットがあるので、
積極的な活用が見られます。
アナウンサーの認知度アップ
地方で特に力を入れているのが
アナウンサーの売り込みです。
好きなアナウンサーを追いかけて
ニュースやバラエティ番組を観てくれている使用者が多いのも事実。
特に女性アナウンサーは
ファンの多さが視聴率の高さにつながっているといっても過言ではなく、
積極的にイベントに参加したり、
番組内のコーナーに出演したりするようになっています。
その中でも、youtubeに出演して
素顔や普段のデスクワークの様子を観られるように
工夫しているテレビ局が増えてきていますね。
撮影はyoutubeの担当部署のスタッフが
スマホやデジカメで撮影していて、
台本も無しでスタートするなど
youtuberさながらのスタイルでやっているところもあれば、
カメラマンや音声スタッフがついて本格的に撮影する場合もあります。
テレビ局がyoutubeにアップロードするまでの流れ
編集機のなかで映像をデータ化したあと、
youtubeに関する業務を担当している部署にデータを渡し、
アップロード作業をしてもらうという流れです。
そのため、番組の担当ディレクターは
テレビ用、HP用に加えてyoutube用の番宣CMを
編集するという作業が追加されています。
youtube用といっても、
BGMを差し替えるだけなので
そこまで大きな作業ではありません。
テレビ局がyoutubeでできないこと
テレビ局では膨大な量の過去の映像素材や
提供画像・動画を保有していて、
JASRAC(ジャスラック)にも加盟することで
メジャーな音楽のほとんどを公共の電波で
放送する権利を持っています。
しかし、その土俵がyouTubeとなると話は別。
チャンネルを作成している全国民と同じレベルに立ち、
規約に沿ったチャンネル運営をしなければいけません。
そのため、テレビでは放送できた番組でも
BGMにJASRACに登録されたものが使われていたり、
映像の一部に購入した画像や
テレビ放送に限って使用を認められた動画がある場合は
別途申請をしなければ原則使用禁止なんです。
著作権法違反に引っかかり、
違法アップロード(懲役や罰金の対象)と認められてしまいます。
そのため、過去のOA映像を
youtubeなどの動画共有サービスにアップロードする場合には
BGMをフリー素材に差し替えるなどして
ディレクターやオンライン戦略の部署で対応しています。
テレビ局がyoutubeを活用するのは当たり前に
どこのテレビ局も
若年層の獲得に苦労していて、
その一手としてWebやyoutubeの活用が
当たり前になってきています。
趣味でyoutube動画をアップロードしている学生などは
こうした仕事にすぐに慣れることができるかもしれません。
映像のプロであるテレビ局員といっても
youtubeに関しては未経験の初心者なので、
Webやコンピューターに強い若手を欲しがる会社も
増えていると思います。
少しでも経験があって、
テレビ局に就職したい人は
採用面接でアピールしてみましょう。