テレビ局に入社して
テレビ放送を家庭に届ける仕事に携わりたい。
テレビ局にはどんな設備があって
どんな仕組みで番組を放送しているのか知りたい。
放送システムを解説している記事や本を見たことがあるけど、
難しい単語が多くてよく分からなかった。
どんな家庭でもアンテナとテレビがあれば
その時間に放送されている番組を
観ることができます。
ただ、その放送の仕組みは
視聴者目線ではなかなか理解が難しいと思います。
そこで今回は、
テレビ局がどんなシステムを使って
家庭で観られるテレビ放送を作っているのかについて
解説していきます。
なるべく難しい単語を使わずに
小学生でも分かる内容を目指します。
テレビ局は放送に関する問い合わせにどう対応している?元スタッフが実情公開
Contents
放送にテロップを載せる仕組み
そもそもテレビ放送の中で流れている映像の種類として、
・生中継映像
・VTR
・テロップ
の大きく3つがあります。
生中継映像
中継専用の車やWi-Fiのような装置を使って、
様々な場所からカメラを向けた場所の映像を
ほとんど時差なく届けることができます。
生放送をスタジオや
山の中や地下室、電車の中などから
お送りすることができるのは
この設備があるからです。
VTR
過去に撮影したものを
パソコン上のソフトでつなぎあわせて
1つの映像にまとめたものが「VTR」です。
テレビ局内にある「サブ」という設備に
そのVTRを何本も閉まっておけるものがあるんですが、
その日放送するVTRを順番に並べて閉まっておき、
必要なタイミングでスタッフの操作によって再生しています。
様々な場所の映像が1時間の間に何本も流れるのは
サブという設備があることで成り立っているんです。
テロップ
放送中には映像以外にも
静止画を流すこともできます。
それが「テロップ」というものです。
これも会社によってシステムの名前が違うのですが、
流れている映像を画用紙とするなら、
その上からシールを貼るようなイメージです。
生の映像、VTRなどどんなものが流れていようと関係なく
その上から貼り付けることができます。
やろうと思えば出演者の顔の上に貼ることもできるのですが、
放送上必要がないのでやっていないだけです。
それでもたまに、
一瞬だけテロップが見えてすぐ消えるという現象を
生放送で見ることがあると思いますが、
それはスタッフがタイミングを間違って
すぐに戻しているんです。
すぐ貼ってすぐ戻すことができるという特徴があります。
テレビ局の放送に携わるスタッフ
放送を届けるために、
記者やディレクターの他に
技術スタッフが大勢いて、
何十人規模で放送が成り立っている・・・
と思われがちですが、地方局の場合そこまでではありません。
スタジオから生放送をするためには
ディレクターが3人、カメラマンが5人、音声が1人、
そのほか、CM放送のタイミングなどを司るマスター室に1人の
計10人いれば成り立ってしまうんです!
意外ですよね?
これに生「中継」も入れるとすれば
その中継先に行くディレクター、カメラマン、音声、照明の
4人が追加されるだけなので、
10人強で足ります。
生の映像はカメラマンがその場で対応しますが、
VTRとテロップは
できあがったものを記者やディレクターが
流す役割を持っています。
ですから、記者やディレクターは
原稿を書いたら終わり、VTRを編集したら終わりではなく
生放送中にも業務が待っているんです。
一から企画するところから
放送されるまでのすべての過程に携われるので、
視聴者からは見えないところで
大きなやりがいにつながっているんです。
テレビ局は専用装置で放送できる組織
今はYouTuberが増えていることもあり、
個人でも世の中に「放送」することのハードルが下がってきていますが、
様々なVTRや映像を駆使して
内容の濃い放送ができるのはテレビ局ならではの
特権だと思います。
そんなプロ集団に仲間入りして
放送の仕組みについて学んでみたい方、
地方局であれば人手不足の現状もあって
かなりのチャンスがあるので、
就活やインターンの時期、テレビ局の求人も参考にしてみてはいかがでしょうか。