テレビ局の経営の仕組みが知りたい。
テレビ局の中でも、キー局と地方局の系列間には
どんな違いがあるのか知りたい。
系列間でどんな連携をとっているのか気になる。
全国には多くのテレビ局が存在します。
各都道府県に4、5チャンネルずつ
ライバル会社が設立されていて、
視聴者はどの地域に住んでいても
いろんなチャンネルを見ることができます。
その中でも、同じ系列のテレビ局、
日本テレビ系やテレビ朝日系など様々ありますが、
全国ニュースの中で地方テレビ局の映像が流れたり、
地方テレビ局の記者が中継をしていたりするのを
見ることがあるかと思います。
テレビ局の系列間ではどんな仕組みで連携をとっているのか、
どんな業務の違いがあるのかについて
元地方テレビ局のスタッフがお教えします。
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Contents
テレビ局の系列とは
そもそも「系列」というのは、
日本テレビやテレビ朝日などの
東京に本社があるテレビ局、「キー局」の傘下として
いわば「支局」のようなものを
全国に配置するという仕組みで運営しています。
基本的にはどの都道府県にも
日本テレビ系、テレビ朝日系、フジテレビ系、TBS系、NHKの
5つのチャンネル分のテレビ局が設立されていますが、
地域によっては「このチャンネルだけは見られない」などの
違いがみられます。
そんな地域に住んでいる人もいるのではないでしょうか。
系列局ではほとんどの時間帯で
キー局で制作している番組が放送されています。
その中で、地域ごとのニュース番組や
情報番組などを放送する時間を空けてもらうよう、
地方局からキー局に申請をし、
独自の番組制作を行っているのが
地方局の運営の仕組みです。
それぞれの地方局で
「支局長」ではなく「社長」が経営を行い、
採用や配置転換などの人事面は
独自に決めることができます。
番組間の連携の仕組み
系列間でも連携して番組制作を行う時があります。
ニュース番組
全国ニュースとローカルニュースの番組では
それぞれ放送内容は違いますが、
共通する部分ももちろんあります。
総理大臣の交代で地方に影響があったり、
地方で大きな事件があって全国ニュースでも扱ったりなど、
お互いに現場の映像が必要になってきます。
そんな時に、系列間で
映像素材の受け渡しを行うんです。
総理大臣就任の瞬間の映像を
東京から送ってもらったり、
事件の映像を
地方局側から送ったり、という仕組みです。
映像が増えれば
ニュースの質も濃くなるので、
全国規模の大きな出来事があれば
素材を送りあっています。
私が地方テレビ局にいたときに、
交通事故があった時にリポートをした映像が
全国ニュースで放送されました。
その次の日、私の親に
めったに連絡をしないような関東の親戚から
ニュースを見たというメールが来ていて、
そのとき全国放送の影響力はすごいなと思いました。
特別番組
地方局のディレクターが特別番組を制作する際にも
系列の力を借りることが多いです。
30分から1時間の特別番組を制作するのに
何日もロケを重ねます。
しかし、それでも映像が足りなくなることがほとんどです。
ずっと同じ人のインタビュー映像だけだと
視聴者も飽きてしまうので、
関連する資料映像をいくつも重ねていくのですが、
それが足りなくなってしまうのはよくあること。
そんな時に北海道、東京、大阪、九州など
様々な地域から借りることで
番組を成立させる仕組みになっています。
2〇時間テレビ関連
全国の系列局が協力して制作する番組の代表格は
「2〇時間テレビ」関係ですね。
夜通し番組が放送されるもので、
フィナーレの時に全国のテレビ局のアナウンサーたちが
手を振っているのを見たことがあると思います。
この場合は、
テレビ局の大きな事業の一つとして、
半年ほど前から撮影、打ち合わせをしています。
各系列テレビ局が一つの番組のために仕事をするというのは
珍しいパターンの一つです。
自分の取材ネタが系列テレビ局で全国放送されることも!
地方テレビ局で仕事をしていると、
系列間で協力できる仕組みがあるので
自分が取材したニュースや
制作した番組の映像が
キー局の番組で使われることによって
全国に流れるチャンスがあります。
私も、全国放送に出演した時は
素直に嬉しかったし、やりがいを感じました。
この記事を見て影響力のあるテレビ局で仕事をしてみたいと
思ってもらえたでしょうか?
地方テレビ局では
ほとんど毎年求人広告を出しているので、
ぜひ就職を検討してみてください。
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