事件が起きた時の警察への取材とは?現場で学んだ張り込みや情報収集

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テレビ局 事件 警察 取材 記者テレビ局の記者として仕事をしていると

人の命にかかわる事件を取材することがあります。

 

ニュースを見ていると

テレビ局の記者が事件現場に行って

中継をしている映像が流れていることが

あると思います。

テレビ局がどのようにして

情報を仕入れて事件の現場に向かい、

現場での張り込みや警察への取材で

どのように情報収集をしているのかについて

解説していきます。

 

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Contents

事件が起きてから取材する現場に向かうまで

テレビ局 事件 警察 取材 記者 幹事社 電話まず、事件が起きると

警察から「幹事社」に直接連絡が来ます。

 

この「幹事社」というのは、

テレビ局と新聞社に1社以上ずつ回ってくる

当番制のシステムで、

都道府県警の幹事社であれば、

警察、裁判所などとの直接のやり取りを担当する

テレビ局、新聞社のことです。

 

警察から幹事社に

「(いつ)(どこで)(何時に)(何が起きた)(その他詳細)」

という風にテレビ局・新聞社直通の電話で連絡が来ます。

殺人事件であれば

「きょう〇〇市〇〇町字〇〇1-1で午前4時に〇〇事件が起きました。

80代の女性がけがをしていて、夫がすでに逮捕されています。

今わかっている情報はここまでです。」

という感じですね。

 

この連絡を受けた幹事社は

テレビ局ならテレビ局各社に、

新聞社なら新聞社各社に電話で同じ内容を連絡します。

 

幹事社の場合は、

連絡を担当する人と現場に向かう人、会社で原稿を書く人に分かれ、

連絡を受け取ったらすぐに電話を回しつつ現場に取材に向かいます。

 

こればかりは何時に起きるか予想することができず、

私の場合は午前2時に連絡が来て

眠い目をこすりながら取材する現場まで運転したことがあります。

 

報道の大変なところは、

この眠りを邪魔するような事件が

時間帯関係なく起き、

それに毎回翻弄されて

危険な現場に行かなければいけないところです。

 

夜であれば、飲み会に行く人もいます。

酒が入った状態であれば当然運転ができないので、

デスクに「すみません、飲んじゃいました…」

と報告することになります。

 

ただ、基本的に現場には

その日の事件事故担当が

(「発生担当」と呼ぶのですが、)

行くことになるので、

発生担当は飲酒厳禁で

飲み会に行っても

ノンアルしか飲めないんです。

 

酒好きな人にはちょっと辛いですね…。

 

事件が起きた時の取材でやること

テレビ局 事件 取材 記者 運転 現場 警察警察や幹事社からの連絡で聞いた

住所を頼りにカメラマンとともに現場に向かい、

現場に着いたらやることがおおかた決まっています。

あらかじめ新人研修の時に教えてもらえますが、

先に知っておきたいという未来の記者たちのため、

ここでも紹介します。

 

現場付近

現場付近では、

まずはじめに事件が起きたと思われる場所を

撮影します。

住宅の中で起きた場合は、

その家の外観を撮影します。

 

家の中を撮影したいことろですが、

警察が見張っていて

規制線も張ってあるので

中に入ることができません。

 

なるべく近いところから家を撮影しつつ、

記者は近隣の家をまわって

インタビューの依頼をします。

 

「事件が起きたことを知ってる?どうやって知った?」

「事件が起きた家で今まで変な噂を聞いたことはあった?」

「容疑者はどんな人だった?最後に話した時の様子は?」

「近所で事件が起きたことについてどう思う?」

などという内容を聞き出して、

なぜ事件が起きたのかを視聴者が想像しやすい情報を集めます。

 

たいていの場合、

顔出しNGなので首から下を撮影することになりますが、

粘り強く交渉していきましょう。

 

管轄の警察署での取材

テレビ局 事件 取材 記者 警察現場付近である程度事件の情報を聞いたら、

今度は管轄の警察署に行きます。

この時は記者だけの取材になります。

 

警察署には大勢の記者たちが詰めていて

個別対応では時間がかかってしまうため、

広報を担当する警察署の副署長の判断で

「記者レク」という形式をとることもあります。

 

記者レクは

記者を一室に集めて

合同で取材を行うというものです。

 

まさに容疑者への取り調べが行われている最中で

確定情報が少ないかもしれませんが、

分かっていることを集められるだけ集めて

自分のテレビ局の報道関係者全員に連絡します。

 

箇条書きでもいいので、

なるべく早く伝えることがポイントです。

 

地方のテレビ局の場合、

人員が少ないと現場と警察署での情報収集を

全部ひとりでやらなければいけないときもあります。

 

1日かけた取材になることもあり大変ですが、

自分のテレビ局だけ事件のニュースを

放送しないことは許されないので、

必死に奔走します。

 

都道府県警察本部

ここまで書いてきた担当者とは別の記者が

都道府県全体を取り仕切る警察本部に向かいます。

 

事件の場合は

捜査第一課から情報をもらいます。

ドラマでもよく出てきますよね。

 

広報担当は次長なので

対応してもらうようお願いします。

 

各テレビ局や新聞社が詰めかけていると思うので、

順番待ちが起きる場合があります。

ただ、管轄の警察署よりも

詳細な情報がもらえる可能性が高いので、

ここでどんなことを聞けるかが

事件のニュースの質の高さにかかわってきます。

 

だから、かなり重要な任務になります。

基本的には警察担当のキャップが任される仕事になります。

 

事件を取材しニュースにするまで

テレビ局 事件 警察 取材 記者 原稿 ニュース情報が集まったら

本社で取りまとめをしている記者が

原稿を書きあげます。

 

当日のニュース

現場がテレビ局から遠く

会社に戻るまで時間がかかる場合は、

「伝送装置」という機械を現場に持ち込み、

撮影した素材を電波を使って送ることができるので

それを使って編集も行われます。

 

そのため現場に行った記者がニュースを見るのは

だいたい帰り道の車のワンセグになりますね。

 

翌日以降

ニュースが終わって家に帰ったら

録画してある他のテレビ局の同じニュースを見て、

自分たちが確認できていない情報がないかをチェックします。

 

あるテレビ局が独占的に仕入れた情報があれば、

その真偽を確認(裏取り)するため

翌日以降に警察署か警察本部に行きます。

 

各社で独自の情報ルートを持っている場合もあり、

結局つかめずに終わる場合がほとんどです…。

テレビ局 事件 警察 取材 記者 裁判所 移送 身柄

また、数日後に

容疑者の身柄が送検されるので、

その日にちを警察に確認し、

その日は朝から警察署に張り込んで

移送車両の撮影をします。

 

時間までは教えてもらえないので

それまでの傾向からの「読み」も大事になってきます。

しっかり撮影できればひとしお、

テレビ局内からもよくやったと褒められます。

 

警察担当のやりがいですね。

 

事件と警察への向き合い方

内容が内容だけに

警察も情報公開には慎重になっているので、

いかにうまく知りたいことを聞き出すことができるかが

記者の腕の見せどころ。

 

日々の取材で

質問の仕方を磨いていきましょう。

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